残っていくもの、消えてしまうもの
夏の暑さが残る日々ですが、みなさまいかがお過ごしですか?
いつもwocashiをご利用いただきありがとうございます。
wocashiではその時々のコンセプトに合わせヘアスタイルの撮影をしています。
シーズンごとのヘアスタイルのご提案というよりは、その時に私が感じたことや、出会った人や物や場所からのイメージを膨らませ、記録する作業に近いのかもしれません。
今回は、近所の宗徧流茶道場に隣接する建物との出会いからイメージが生まれました。
「ブラックキューブ」と呼ばれるその空間は、家元のご自宅の一角で数年前に火事で炭化した建物をそのまま残されて、活用されている場所です。ふつうであれば取り壊してしまうものも、所有者の見立てで炭化された空間に美しさを見出されて、そのまま残すという考え方にとても心を動かされました。
自分の想いで残していきたいと願っても、長い年月では形あるものは消えていくのかもしれません。でも、私がその場所で感じたことは誰かの記憶の中にわずかでも残りつづけていくのかもしれない。
「残っていくもの、消えてしまうもの」というキーワードには、そんな儚さと美しさがあります。
wocashiホームページのworksにて公開しておりますので、是非お立ち寄りいただけましたら幸いです。
みなさまの記憶に少しでも残ることを願って。
wocashi 高橋